musician's talk ウクレレを愛するミュージシャンへのインタビュー
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クプナが残してくれたハワイの歌をうたい続ける

――(ウクレレピクニック・イン・ハワイ2011にて)今日はギターを弾いていたけど、マイラニはウクレレも弾きますよね。何歳からウクレレを始めましたか?
「ウクレレを弾き始めたのは7歳のとき。ウクレレを弾きながら歌うことを真剣に始めたのが13歳のときです」

――ウクレレは誰かに教わった?
「いいえ、自分でソングブックを見ながら練習したり、カニカピラ(ファミリーや友達が庭やビーチで集まるパーティーでの気軽なジャムセッション)で人の演奏を観察して、自分の部屋に帰ったらそこで見たことを練習したりして」


ウクレレピクニック・イン・ハワイ2011のステージ。
――学校のクラスでウクレレを習う機会は?
「私が行っていたハイスクールにはウクレレのクラスがあったわ。でもそのクラスを受けなかったけれど(笑)」

――(きっと彼女にとっては簡単すぎるビギナー・クラスだったんだな……。)ロコガールがウクレレを弾けるっていうのは、ハワイでは普通のこと?
「そうね、どちらかといえばそうだと思う。ウクレレって曲のコード進行やメロディーを知るのにとてもいい楽器だし、伴奏に使うのにも手軽で便利な楽器だから。ウクレレ1本あれば、好きな歌を演奏しながら歌えて、曲のアレンジもできたりして、こんなにいい楽器はないわ」

――なるほど。ウクレレで曲作りをしたりする?
「はい、します。不思議なのは、ウクレレで作った曲って、ギターで作る曲と何か違うのよね。ウクレレだとメジャー・コードが主流になるからか、キュートな感じの明るい曲調になるのね。だから失恋のことを歌っている曲でも、なんだかハッピーなサウンドにできあがるの(笑)」

――マイラニにとってウクレレの魅力って何? ウクレレについて思うことは?
「ウクレレの魅力はたくさんあるけれど、個人的にはウクレレといえば父のことを思い浮かべます。私の父はウクレレ職人なんです。ジェシー・マカイナイという名前で主にカスタム・メイドのウクレレを作っています。個人でやっているから月に10本とか20本ぐらいしか作っていないと思うけど、彼のウクレレは日本でも売られているんですよ。私もステージで使っています」

――へえ、それじゃマイラニもウクレレ作りを体験したことがある?
「はい、父に教えられてウクレレ作りを学んだので、ウクレレを作ることができますよ。ステージでまだ使ったことはないけど、父と一緒に作ったカスタム・ウクレレが一本あります。コアとローズウッド、スプルース、エボニーを使った美しいウクレレです。シェル・インレイで私の名前も入っています。ちなみに父はカマカのクリスと親友同士で、もともとカマカでウクレレを作っていたんです。その後独立して今は家具職人として、アラモアナとかのジュエリー・ショップやブランド・ショップの商品を並べるキャビネットなんかを作っているんですよ」


マイラニのプロデューサー兼マネージャーかつウクレレ・プレイヤーのドクター・トロイとのかけ合いは漫才みたいで面白いと評判。
――ではミュージシャンとしての活動について。新作アルバムの予定は?
「もうすぐセカンド・ソロ・アルバムがリリースされます。ミュージシャンとして、ボーカリストとして、成長したサウンドを楽しんでもらえると思います。『'Aina』(大地という意味)というタイトルで、ハワイアンにとって特別な場所についての歌を集めました。オリジナル・ソングが2曲あって、そのうちの1曲はオアフ島のカエナ岬についての歌です。ここから亡くなった人の霊があの世へ飛び立つと信じられている、ハワイの人にとってとてもスピリチュアルな場所です。けれど、そんな神聖な場所が脅かされている現状があって、この場所を守るためにカエナについての歌を書いて歌うことにしたんです」


――今日のステージで演奏した『He'eia』と『I Still Haven't Found What I'm Looking For』もとても印象的でした。アレンジもかっこよかったです。これらも新作でレコーディングした?
「はい、アルバムに収録されます。『He‘eia』はギャビー・パヒヌイのレパートリーとして有名で、彼のバージョンとブラザーズ・カジメロのバージョンが私は大好きなんです。今回レコーディングすることを決めてから、この歌の場所を訪れることにして、実際にハワイ島のヘエイアに行きました。歌われている海に実際に入って、歌われている波に乗ってサーフィンもしました。私自身のその体験も含めて、曲に魂を吹き込むことができたと思います」


――これからのビジョンは?
「これからもハワイの音楽をやり続けるだけです。クプナ(先祖)が残してくれた歌と文化を、私たちの世代が引き継がなければならない、という思いが強くあります。若い世代のハワイアンが、ハワイの言葉と音楽と歴史をしっかりと受け継いでいくことを願っています」























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